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Shureのリファレンス・ スタジオ・ヘッドホン SRH840レビュー

はじめに

こんにちは、ライターのレグミノです。
最近このご時勢、ステイホームで音楽をじっくり楽しめる機会が増えた今日この頃です。
皆さんも自宅で過ごす時間が増えたのではないでしょうか。
今回は室内でじっくりと音楽を楽しむのにおすすめのヘッドホン
Shure SRH840
をご紹介いたします。

製品について

Shure SRH840とは
Shureは1900年代からマイクやイン・イヤー・モニターなどの開発を行っているアメリカの老舗メーカーです。イヤホン好きの方はもちろん、多くの方が聞いたことのあるメーカーだと思います。そんなShureは2009年からヘッドホン業界にも参入しています。そのとき発売されたヘッドホンの一つが、今回紹介するSRH840です。

SRH840はShureのヘッドホンの中では上位機種の位置にあり、クリティカルリスニングやスタジオモニタリングに最適化された、40mmネオジム磁石ダイナミック型ドライバー搭載のプロフェッショナル・モニタリング・ヘッドホンという位置づけです。
以下はスペックの詳細になります。
https://d24z4d3zypmncx.cloudfront.net/Pubs/srh840/srh840-specsheet-letter-en.pdfより抜粋)

 ドライバータイプ: ダイナミック型(ネオジム磁石)
 ドライバーサイズ: 40mm
 周波数帯域: 5〜25,000Hz
 感度 (@ 1 kHz): 102 dB/mW
 インピーダンス(@ 1 kHz): 44 Ω
 最大入力電力: 1000 mW
プラグ: 金メッキを施した1/8インチ(3.5mm)ステレオプラグと、ネジ式の1/4インチ(6.3mm)の金メッキ・アダプター
 ケーブル長/タイプ: 3メートル/着脱式、コイル状無酸素銅
 着脱式イヤーパッド:あり
 折りたたみ式:はい
 重量(ケーブルなし):365g


製品本体

SRH840写真1

SRH840はスタジオ向けヘッドホンということもあり質実剛健な見た目です。ハウジングはメッシュなどの開放部分がない密閉型ハウジングです。密閉型は音漏れも少なく、外部の音も耳に入ってきにくい構造です。一人で使うときはもちろん、少々さわがしいような室内でも外部の音や周囲を気にせず音を楽しめます。

実際にSRH840を使用してみたところ、Shureによるスタジオでの使用を快適にするための心遣いを様々な部分で感じました。
まずは装着感に関わる部分、ヘッドバンド、イヤーパッド、イヤーカップ、アジャスターを見てみます。

ヘッドバンド
頭頂部に直接当たるヘッドバンドは、柔らかく大きめのクッションが使用されており、メッシュ素材でおおわれています。長い間使っていても圧力による頭部への負担が少なく、接触部分が蒸れないようになっています。実際に長い時間装着してみましたが、良好なフィット感で頭頂部への圧迫感や蒸れが少ないヘッドバンドという印象でした。

SRH840写真2

イヤーパッド・イヤーカップ
次にイヤーパッドを見てみます。肌触り良い合皮に包まれた、広い接触面を持つ柔らかいイヤークッションとなっています。イヤーパッドと本体ヘッドバンドの圧力の程よいバランスにより、圧迫感は小さいながらもしっかり密着してくれました。
イヤーカップは頭の形に合わせて傾く機構になっており、耳にしっかりフィットするように作られています。私の頭にもぴったりと密着するようにカップが傾いてくれました。

SRH840写真3

アジャスター
そして、バンドの長さを調節するアジャスターは10段階と細かく調節可能になっています。アジャスターの隣にある線は左右のドライバーを結ぶケーブルなので断線に気をつけたいですね。 

SRH840写真4


次にポータビリティや付属品についてです。

本体

本体は折り畳みが可能な構造になっています。コンパクトに折りたたむことで、保管や持ち運びをしやすいように設計されています。

SRH840写真5

ケーブル
ケーブルは着脱可能のカールケーブル(2.5ジャック→3.5ジャック)が付属しています。交換も容易になっており、断線などへの配慮が感じます。ロック機能もついており、イヤーカップとケーブルを確実に固定してくれます。スタジオ用ということもあってなのか、ストレートケーブルは付属していませんが、SRH840用のストレートケーブルは別売りで用意されており、様々なユーザーへの気配りが見えます。また、6.3mm金メッキ標準プラグアダプターも付属しているため、据え置き機材でも楽しめます。
ただ、ケーブルについて注意点が一点あります。ヘッドホンへの入力が2.5mmジャックでコネクタ部分が特殊形状になっているため、リケーブルを楽しみたい方は注意が必要です。

SRH840写真6

付属品
本体以外にも付属品として、ヘッドホンを折りたたんで持ち運ぶためのキャリングポーチ、交換用イヤーパッド1組がついてきます。ヘッドホンの使用にはイヤーパッドの消耗がつきものなので、交換用イヤーパッドが初めから付属しているのはかなりうれしいです。

SRH840写真7

ケーブル含めた付属品は単品でも販売されているため、充実安心な消耗品サポート体制となっています。長く愛用できるかどうかという点で、消耗品のサポートが充実しているかどうかはヘッドホン購入における個人的重要ポイントです。

本体のいいポイントをいくつか挙げてきましたが、少々気になる点もありました。
1つは重さによる負担です。少々重いのは密閉型の宿命かとは思いますが、ケーブル抜きで365gと他メーカーの機種と比べてもやや重めかと思います。個人的な感想ですが、長時間のリスニングでは重さによる負担を少々感じました。
また、耐久性に少々不安を覚えた部分もありました。乱雑に扱わなければ問題ない程度だとは思いますが、ヘッドバンド上部の耐久性に少々弱さを感じます。


音質

SRH840写真8


今回はFiio M11proとaune B1sの組み合わせで聞いてみました。

SRH840はクリティカルリスニングやスタジオモニタリングの用途として作られたということもあり、解像度や音の分離感はなかなか良く、楽器やボーカルの音を捉えやすいです。解像度や分離感が突き抜けて高いわけではありませんが、ほどよく一体感も感じるような印象です。

加えて各音が変に色付けされておらず、楽器やボーカルの発音やブレスなどの音のニュアンスがよく伝わってきます。こういった点はさすがモニター向けという印象です。音数の多い曲を聞いてみると、曲を構成しているそれぞれの音や、かけられているエフェクトなどがわかりやすいと思います。

音のバランスはややドンシャリ傾向のV字型ですが、各帯域が大きく際立って主張する印象ではありません。モニター向けとしては低音の量感がやや多めで、高音はわずかに刺さる印象です。これらの帯域のつながりに大きな違和感はなく、なめらかに感じます。

音の空間は程よく広く立体感を感じられるような表現です。スタジオモニターということもあり、広大な音場ではありません。ボーカルが少し離れたセンターに立ち、それぞれの楽器の位置が判別でき、それぞれの音がやや重なり合って耳に届きます。

次に各帯域に目を向けてみます。
高音域
高音域は明瞭感がありつつも厚く、程よい伸びがある印象です。音に色付けされた感じはありませんが、乾いた硬質な高音というわけでもありません。金属楽器などのニュアンスは損なわず、わずかに刺さるぐらいに高く鳴り響きます。

中音域
中音域は他帯域と比べて主張が強くないですが、はっきりと聞きとれて音のニュアンスが伝わります。こちらも色付けは少なくやや乾いた印象ですが、音になめらかさと程よいリアリティがあります。女性ボーカルの発音や声質などがはっきりと伝わってくる印象です。

低音域
低音域は量感多めでキレと伸び良く鳴らします。モニター向けとしてみるとやや低音の迫力が多めに感じますが、他の帯域を邪魔しすぎる印象はないです。ドラムの音の響きと迫力が楽しめるような低音です。

全体を踏まえると、SRH840はスタジオモニターとしての俯瞰的なリスニングはもちろん、リスニング用途としても楽しく聞ける印象です。こういった特徴が、SRH840を単なるスタジオモニターではなく、リファレンス・ スタジオ・ヘッドホンとShureが銘打った理由だと思います。


まとめ

今回レビューさせていただいたShure SRH840は、
「キレ・伸びがよい量感ある低音となめらかで再現性の高い中高音域が一体となって、解像度と分離感良く鳴らす」
密閉型ヘッドホンだと思います。個人的には現代の最新J-POPと相性が良いと感じました。同価格帯のモニターヘッドホン、リスニングヘッドホンの中でも、解像度や分離感は比較的高めで再現性も十分なところが魅力です。少々重いのがネックではありますが、頭部へのフィット感なども良好で室内で音楽を楽しむのに苦ではありませんでした。付属品を見てもイヤーパッドの替えが付属しているなど充実しており、おすすめできます。

とはいえ装着感や頭部のストレス、音の感じ方は人それぞれ。長時間での使用感や自らの機器や据え置き機材との相性など、多くのことを確認したいかと思います。
個人的にもヘッドホンは装着感の確認が特に重要だと思っています。
そこでお勧めしたいのがONZOのレンタルサービスです。

ONZOではSRH840をはじめとした多種多様なオーディオ機器をサブスクでレンタルしております。ONZOでのレンタルの利点は店舗での視聴で確認しにくい点をじっくり試せることです。
SRH840が気になった方にはうってつけのサービスだと思いますので、ぜひONZOでのレンタルサブスクをご検討してみてはいかがでしょうか。


レグミノ

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